磯貝 浩一郎、koichiro isogai, フリーランス、

ドイツ、アートディレクター日記

海外でフリーランスや、クリエイティブ職に興味がある人達に向けて

クリエイティブ業で、海外移住する

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こんにちは、北ドイツのハンブルグでアートディレクターをしています、コイです。
ある、映像、舞台美術をしている方から、ドイツに拠点を移したいけど、どうすればいいか、という質問を受けたので、それに応える事で、自分が海外移住する際に辿った道筋に思いを馳せてみました。とても個人的な経験だから、他にも色々な方法があるに違いないけど、似たような悩みを抱えている人の参考になればと思い、後記したいと思います。

 

仕事を得るチャンスはあるか?

実績があって、それらをポートフォリオとして見せることが出来るなら、こちらで仕事を得るチャンスは大だと思います。ドイツにおけるモダンな映像や舞台美術表現は、とてもレベルが高く、学ぶところも大きいと思いますが、日本での映像分野の経験や実績は、こちらでも十分通じるレベルだと思うからです。

滞在ビザが先か、それとも労働ビザ?

アーティストビザや、舞台美術監督の雇用形態については、私は詳しいことは知らないので助言は避け、私の経験したことをお話ししますが、こちらでの職場、お給料を払ってくれるところを見つけることは、ビザを得るのと同じくらい重要だと考えます。それは、労働ビザと滞在ビザが紐づけられているからで、労働ビザを得るためには滞在ビザが必要で、滞在ビザを得るためには、労働ビザが必要という、卵が先か、鶏が先か、に似た問題があるからです。

どうすればビザが下りるのか?

つまり、受け入れ先の会社が、この人間が必要だ、という証明書を発行してくれさえすれば、労働ビザと、滞在ビザが同時に下りるというわけです。その会社には、あなたに給料と、あなたの分の社会保障を支払わなければならない義務が生じます。 これはなかなか敷居が高そうですが、あなたが必要であると思われれば、言い換えるなら、会社の負担があなたを雇う価値より大きくなければ、十分可能な話です。

あなたならどうする?

私なら、取り敢えず渡独し、ポートフォリオを見せ、最初はアシスタントや練習生-プラクティコム(独)-として現場に入り込み、チャンスを伺います。ビザなしでいれる3ヶ月間は、あなたがそこで何をし、どうチームに貢献したかを評価されるに十分な時間だと思います。 あなたのパフォーマンスが評価され、正社員としてそこに残ることが出来れば、キャリアが始まります。受け入れ先を探すのも簡単な話ではありませんが、まず現地に暮らし、人と繋がり、言葉を学ぶことによって、チャンスはいくらでも広がる可能性があります。

大学に行く、など他にもいろんな方法があるとは思いますが、以上は私がここで暮らし始める時にした行動と、その結果です。参考になれば。

ベルリンは国際都市、ハンブルグもしかり

私もベルリンには、距離が近い(新幹線でハンブルグから1.5時間程)こともあり頻繁に訪れます。ベルリンはドイツ一のコスモポリタンな都市で、ドイツ語を話さなくても通用する素地があるようですが、言語が話せると可能性の広がりが大きいのに間違いはありません。

ちなみに、私の住むハンブルグにも大小沢山のシアターがあり、映像、舞台美術関係の仕事はたくさんあります。いろんな可能性に目を向け、フレキシブルに行動することが、チャンスを掴む事につながるのではないかと思います。

 

ここまで読み進めていただいて、ありがとうございました。昨今、海外に出たいという若者が少なくなっていると聞きますが、なぜでしょう? 日本の少子化や縮小していくマーケットはもとより、グローバル化が進み、世界ともっと深く関わっていく事もビジネスのチャンスも増えているのに、反対の方向に進んでいるように見えてなりません。

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